寄り添う意味のはき違い
カウンセリングでも、クライアントと寄り添う事という、うたい文句があります。
この意味は、相手の立場にたって、一緒の気持ちになる事を言うのです。
スランプの時、相談する相手を間違えると、根こそぎ、一生単位で失敗します。要するに立ち上がれなくなるようになってしまうのです。
恐ろしいなとつくづく思います。
うちのスクール内でもそういう失敗に陥ることがありました。生徒同士の会話の中に潜むことです。
何故、優秀な人に相談しないのか?と残念でなりません。
ここに潜む心理は、優しく声かけられると、つい、本音を言いたくなるという心理が働きます。
私も学生の頃や社会人になって、何度も似たようなことがありました。だから、今わかるんです。
引っ越したばかりとか、新人の頃は心細いものです。優しくされる嬉しくなる時です。こんな時、
「何かわからないことがあったら、なんでも聞いてね。何か心配事、不安な事ってない?」
これは悪い人の言葉ではありません。みんな心配しているし、早くなじんでほしいから、友達になろうとしてくれる言葉です。そりゃ、嬉しい。
しかし、その後に、いろいろ、根掘り葉掘りたずねてくる。そして情報を取り出そうとしてくるのです。
その結果、噂になっていたり、意地悪されるようになっていました。だから、仲良くなりたいために自分をさらけ出して、心の内や、弱みを見せたら、こんな仕打ちになるんだということを学びました。
なので、他人に自分をさらけ出したり、媚をうったり、他人に頼るのは止めようと思うようになりました。
友達は友達として、信頼できる人なのかを知るまでは、当たり障りのない関係でいよう、どんなことを言われても大丈夫と思える自分になろうと思うようになりました。
だけど、そういう経験がないと、なかなかそんな気持ちにはなりませんね。
生徒同士の会話です。
先輩「どう?出来るようになった?(リーディング)」
A「解釈って難しいですね。うまくできないです」
その質問の意味わかりますかね? 「はい、なんとか出来るようになってます。楽しいです」と答えたらその先輩はなんというでしょうか。
しかし、Aは、スランプになっている。実際どうなりたいと相談したと思いますか?
上達したいからですよね?どうしたら、このスランプを脱出し、できるようになるのでしょうか?と尋ねているのです。
しかし、この先輩は、寄り添う事ができないために、質問の意図が理解できません。
先輩の回答を聞いて、楽になった反面、自信を失い、上達することへの実感が出来なくなりました。なぜなら、出来なくて当たり前という気持ちになったからです。
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