非認知能力とは

「生きていくために必要な能力」を指す用語をさしています。要するに、社会スキルのことです。例えば、人の気持ちに共感したり、汲んであげたり、個々の違う価値観の共有が出来ると言った事です。

時間をマネジメントする力や失敗から立ち上がる強さとか、自己に対する動機付けなど、要するに受験勉強とは全く別物の能力のことです。

勉強という知性知能は遺伝性が強くて、環境の影響は少ないのですが、非認知能力は周囲の環境や本人の意識によって大人になっても成長していくというデーターもあります。

今や成功の鍵は「非認知能力」という考え方に変わりつつあります。この非認知能力の事をもっと関心を持つべきだと思います。

面白い研究発表があります。5歳までに親との触れ合いが少ない子供は脳が委縮してしまうといいます。逆に親との関係、友だち関係を豊富に経験している子供は非認知能力が高まったというのです。そういう子供が大人になると成功している人が多いと言うのも関心どころです。

理由は、創造力がある人が成功している可能性が高く、詰め込んだ頭脳ではなく、非認知能力が高い人が成功しているといえるのではないでしょうか。

子供のころからこの非認知能力が高くなると、勉強もできるようになりますし、自己管理力が育まれますので、相手の立場の考え方や行動を考えられるようになります。そうすると非行に走ったり、10代の妊娠とかなりにくいというデーター結果になったようです。

計算や暗記などIQで測れる領域はAIの発達部分になります。人はこれにとって代わると言われており、人がいらなくなると心配している現代ですが、人工知能との差別化を図るためには人間ならではの独自性・新規性が必要なのは皆さんも理解していることでしょう。

事実、機械学習の専門家であるマイケル・オズボーン教授も人間がAIとの競争に勝つためには、創造的・社会的なスキルが必要になると述べています。それは、非認知能力を高めていく必要性があるということなのだと思います。

非認知能力は5歳までの教育が重要なのは古くからわかっているのですが、大人でも手遅れなのではなく、やはり訓練していくことで、スキルが上がるとも言われているのです。

メタ認知(自分が認知していることを客観的に把握すること)や内省力(自分自身の行動や内面を客観的、批判的に省みること)を高めることを意識してみましょう。

そして具体的に目標を立てます。

他人とのコミュニケーション能力を高めながら、他人の意見などを求めてみましょう。

積極的に取り組んでいく能力はこれから必要なスキルになります。コンピューターに出来ないのは今までにない創造性なのだから。